2011.11.11
白峰三山縦走3日目の夜明け、大門沢小屋のテント場にて。
真ん中にちょんと尖がっているのが富士山。
沢沿いの場所なので周囲が山に囲われているような感じです。
(2011年10月28日 AM5:30)
ここの山小屋は既にシーズン終了していて管理人も不在、
テント場も1人で独占、
おそらく半径5キロ以内にいる人間は自分独りだけ。
聞こえてくるのは沢の流れの水音と獣の鳴き声のみ。
前日は寒さに震えながら過ごしたが、
ここは標高2000m弱なので手持ちの装備でも
十分快適に過ごすことができた。
そんなひとりの世界を満喫しながらぐっすり寝ていると
周りには他に誰もいないはずなのに、
かすかな人工的な音が聞こえたような気がして目が覚める。
もしかして熊?
ちょっとドキドキしつつ、ナイフを手元に置いて
なるようにしかならんと諦めてふたたび深い眠りに。
その後は気になる音で起きることも無く、
夜明けとともに目を覚まして夜明けの写真を撮り、
沢に南アルプス天然水を汲みに行こうとしたら
見慣れないオバさまとバッタリ・・・。
あれ?誰もいないはずなのに、と思いつつ
声を掛けさせていただいたら、
「下山してたら日が暮れてしまって、
ヘッドランプをつけて夜中に下りてきたんです」と。
ガイドとおばさま×2人のパーティだそうで、
夜は山小屋の中で寝たらしいのです。
(閉鎖期間は避難小屋として使える)。
夜中の熊騒動はオバさまたちの仕業だったとわかって
ひと安心したという顛末でした。