小笠原岳

Gaku Ogasawara

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2010.05.01

2010年5月1日  「STAR」

100501


5月1日、きょうはアイルトン・セナの命日。

いつ、どこのレースだか忘れたが、
彼の予選のスーパーラップのオンボードカメラの映像を見たときに受けた衝撃は大きかった。
オンボードカメラの映像を見るときはいつも自分がドライビングしているつもりで見ているのだが、
それはどんなカテゴリー、どんな車種であっても自分がイメージする
ブレーキングポイントとアクセルオンのタイミングはだいたい一致するものなのだが
この時のセナのスーパーラップは凄かった。

コーナリングの基本は誰でも知っている 「Slow in Fast out」 がセオリー。
別にコーナーへの進入をゆっくり走るという意味ではない。
限界ギリギリで無理して突っ込んでコーナー出口での脱出スピードが落ちてしまえば、
その後に続く直線でスピードが乗らず結果的にタイムが出ない。
それよりはアプローチを多少抑えても(Slow)コーナリングをきちっと決めて
早めのアクセルオンでできるだけ早くスピードを乗せたほうが結果としてタイムが出るからである。

で、話を戻してその時のセナはどんな走りだったか、
「Fast in Fast out・・・」、
自分がイメージするより遅いブレーキング、とんでもなく早い進入速度、
立ち上がりでのアクセルを開けるタイミングも断然早い、
レコードラインを完璧にトレースして直線にスピードをきっちりと乗せる、
エンジンの回転数はパワーバンドから外れることはなく、全てのコーナーが Fast、Fast、Fast。
それはもう神がかり的な速さだった。
もちろんその時に叩き出したセナのタイムはぶっちぎりの速さ。

それ以前にも、そして以降にもセナのオンボードカメラの映像はたくさん見ているのだが、
この時の走りは何か特別でとにかく凄かった。
それはもう芸術的な美しさの走り、まさにドライビングアーチスト。
その時に見たセナの走りが自分が目指す究極のドライビングとして脳裏に焼き付き、
以来、そのイメージに近い走りを求めて練習、そして実戦で果敢に挑戦もした。
おかげで数え切れないほどのスピン、コースアウト、そして壊した。
もちろん究極のドライビングは未完のまま。


彼の死を知ったのは異国の地。
その国ではF1の人気はそれほどないはずなのに
Newsstandに並ぶ新聞の見出しが一面セナの写真になっていた。
なんでだろうと思い近づいてみるとセナの写真とともに“D”から始まる単語が並んでいた。
あまりにも衝撃的なNEWSでしばらくそこに立ちつくしてしまったのを覚えている。

あれから16年、
今でもAyrton Senna da Silvaは自分にとって永遠のSuper Starである。

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