小笠原岳

Gaku Ogasawara

近所の散歩、
外出先でのスナップなど。
そんな写真を載せながら
日々の出来事などを。

2010.09.09

2010年9月9日  「Mt.Yarigatake #02」

100909


二日目、

AM04:30 起床。
        山小屋の薄っぺらい壁がガタガタと音を立てている、なにやら風の音がすごい。
        外に出てみると辺りは真っ白で風が強く小雨混じり。おまけに寒い。
        有視界は5mほど、山荘のすぐ目の前にあるはずの山頂はもちろんまったく見えない。
        きのうの好天は何処に?

AM05:25 日の出時刻。
        まわりは明るくなってきたもののガスは変わらず、御来光は拝めず、カメラの出番もなし・・・。

AM06:00 天候は変わらず、朝食を済ませた人たちが次々と山を降りていく。
        もちろん目の前の山頂に登ろうなんて無謀な人は誰もいない。
        山荘の談話室のテレビで天気予報を見ていると昨日、話しをした女性ガイドさんが部屋に入ってきて
        「教訓ですね、山頂は登れるときに登っておけって」
        「・・・・・・」
        昨日のあの時点では体力も気力もなくなっていたので仕方がない。
        しばらく様子をみるも回復の見込みはないし、山頂アタック断念どころか
        台風9号が近づいてきているので当初予定していたルートも危ない。
        ルート途中にある難所、大キレットで足を滑らせてGo to Heaven (Hellかもしれないが・・・)も嫌なので
        山頂アタックも穂高縦走も諦めておとなしく下山することに決定。
        8時間かけて標高3080mまで上がってきておきながら、
        あと残りのたったの100mを諦めなければならないなんて。


AM07:00 下山開始。
        昨日の暑さが嘘のような寒さ。
        小雨交じりの強風、視界不良は変わらず、
        Tシャツの上にフリースを着て、さらにダウンジャケットを着て、レインウエアを着用、
        そしてグローブも装着の完全防寒。
      
        標高が下がるにつれガスは薄れ、風は弱くなり、気温も上がっていく。
        山小屋下200m、スタート時の服装だと汗をかくようになってきたので中間着のダウンを脱ぎ、
        さらに下っていくと雨があがってきてさらに暖かくなってきたのでレインウエアを脱ぐ。
        もしかしたらと思い、降りてきた道を振り向いてみたものの山頂は真っ白いガスの中で変わらず。

AM08:00 天狗原分岐
        ここまで降りてくると陽も差し初めて暑くなってきたのでフリースを脱ぎTシャツ1枚のみに。

AM09:00 写真(槍沢にて)
        一日目の写真とほぼ同じ場所にて。
        天狗原より上は雲の中。

AM09:30 槍沢ロッヂ到着。
        山荘で親しくさせていただいた御夫婦と再会。
        このご夫婦がすごい、お歳は還暦の頃だと思うのだが、
        1週間前に剣山、その1週間前に富士山、さらにその1週間前に鹿島槍、その前は北海道大雪山・・・、
        来週からは韓国へ行くという、観光かと思いきや山登りに行くのだとか。
        そのタフさに感服。
        先に降りる御夫婦を見送りこちらは小休止&軽食タイム。

AM11:00 横尾山荘到着、休憩。
        ここまでくるとだいぶ降りてきた感じだが距離的にはまだ半分以下、先はまだ長い・・・。

PM12:30 徳沢到着、休憩。
        道自体はほぼ平坦路で登山道というよりは遊歩道。
        ひたすら下りの連続で膝にかなりきて疲労感もたっぷり。

PM01:30 明神分岐到着、休憩。
        ここから先は登りに使ったルートとは違う梓川の対岸側ルートへ。
        疲れているんだからよせばいいのに梓川に架かる明神橋を渡ると奥の明神池へ行ってしまう。
        この明神池は朝や夕方の斜光時、ガスが出ていたりすれば雰囲気はあるんだろうけど
        晴天の日中ではなんかイマイチ、一般観光客も多く写真もそこそこに下山ルートへ戻る。

        明神より下流側ですれ違うのはほとんど一般観光客。
        軽快な足取りの彼らとは違いこちらは薄汚れた格好にくそ重たいザックを背負ってヨレヨレに歩く。
        昨日一日で登った道であるはずなのに、こんなに長かったっけ?というくらいとってもとっても長く感じる下山路。
        
PM02:45 河童橋到着。
        観光客でごった返している。
        9月の平日でこんなに人がいるんだから8月の休日ともなればすさまじい人がいるんだろうなあ、
        なんてことを考えながら一歩一歩あるく。
        この河童橋から上高地BTまでの400mが、たったの400mが嫌になるほど長く感じる。
        もう歩くスピードは杖をついて歩く高齢の御老人にも追い抜かれるほどのトボトボ歩き。

PM03:00 上高地BT到着。
        バックパックを下ろして地べたにへたり込む。
        なにはともあれ無事下山。
        当初の予定とは違うが、1泊2日で槍ヶ岳往復はキツイ、と身をもって実感。
        こんど来るときは2泊3日だな、と体力増強することより先に日程のゆとりを考えてしまう軟弱な自分。

PM03:15 土産物屋には目もくれず(見る余裕なし)沢渡行きのバスに乗り込む

PM03:35 沢渡駐車場到着
        自分の車を目にした瞬間、まるでマイホームに帰ってきた気分、ここから家まではまだ300kmもあるのに。
        沢渡地区にいくつかある駐車場の中で市営第二駐車場の良いところは誰でも入れる無料の足湯があるところ。
        バックパックを車に放り込むのもそこそこにとりあえず足湯。
        重い登山靴から解放された瞬間の足の気持ちのいいこと、
        そして足湯に入れた足がジワーっと温まってきて気持ちいいー。
        自分で足をマッサージしたり、ストレッチをしながら30分ののんびり足湯タイム。

PM04:00 上高地ホテル到着
        足湯の次はやっぱり全身で入れる温泉。
        当初は白骨温泉に行く予定でいたのだが道路が通行止めとかで断念。
        駐車場近くまで戻って日帰り入浴ののぼりを出していた上高地ホテルへ。
        ここでものんびり湯につかって温泉を満喫。

PM08:00 中央高速諏訪SA到着
        今日の夜、山の中で食べる予定にしていたおでんを
        諏訪SAの駐車場の端っこの方でコンロで温めて諏訪湖の夜景を見ながらひとり夕食タイム。

AM00:01 八王子IC通過
        高速料金は平日なのでどこまででも1000円は利用できないので
        少しでも安くするため平日深夜割引になる12時を過ぎてから八王子ICを通過するように時間調整。
        同じように考えるドライバーもかなりいて、
        12時少し前、八王子ICの3kmほど手前ぐらいから左側車線の車は50km/hくらいのノロノロ運転に。
        12時過ぎるとノロノロ運転の車たちがどんどんICを通過。

AM00:45 自宅到着。


        
こうして当初の槍ヶ岳登頂、穂高縦走完走記になるはずが、槍ヶ岳撤退記になってしまったのであった、おしまい。

 
 
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2010.09.12

4児のパパ

抜け駆けして平日登山なんぞするから、山の神様の怒りを買ったのじゃ〜
また今度どっか行こ

 

2010.09.12

gaku

好きな日を休日にできるのがFREEのいいところ、ホホホー。
というか社長さんだっていつでも休みにできるでしょう。
来夏はジャンダルムに行こう! 平日にね。

 
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